編集の「編」は「編む」と書く
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mot projectのWEBディレクターです。
どうしたら文章が上手になれますか?
編集会社に入社当初、ライター(原稿を書く人)の先輩に「どうしたら文章がうまくなれますか?」と尋ねたことがあります。
「同じことを、違う言葉で表現する練習をするといいよ」と教えてもらったのですが、先輩はいつも、1つのことをいろいろな言葉で書けるように、10も20もパターンを考えているとのことでした。
「言葉の引き出しを増やすには…」と、先輩から教えてもらった「類語検索」はとても便利で、使いたい言葉の「類語」を検索すると、同じ意味でも違う言葉がたくさん出てきます。
そんなことを説明してくれる先輩の、パソコンの横に並ぶ辞書は表紙が擦り切れるほどボロボロで、それだけ何千回も何万回も言葉を選び続けてきたんだろうなぁと思いながら眺めていました。
「右という言葉を説明できるかい」
辞書のことを考えるときは、『舟を編む』(三浦しをん)を思い出します。
「玄武書房」に勤める変人編集部員・馬締光也が、新しく刊行する辞書『大渡海』の編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられ、個性豊かな編纂者たちが辞書の世界に没頭していく姿を描いた作品。「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」という意味でこの書名が付いている。
舟を編む - Wikipediaより
「右という言葉を説明できるかい」は、作中でベテラン辞書編纂者・荒木が主人公の馬締に問いかけた言葉です。私にはとても説明できませんが、編纂者(辞書づくりの専門家)は「言葉」で「言葉」を表現します。人に伝わるように。伝えるために。
編む、という言葉
「編む」という言葉は「毛糸でセーターを編む」のような意味の他に、「多くの材料を集めて本を作る。編集する」という意味もあるのだそうです。何故でしょうか。
昔、紙が普及する以前は竹の札に文字を書いたそうですが、この竹の札(竹簡)を紐でまとめて編むことを「書を編む」「編集する」といったそうです。
それではここで、竹簡をご覧ください。
編まれてますね。これは確かに「編」集されてますね。
辞書とは「言葉の海を渡る舟」、編集者とは「その舟を編む(=編集する)人」
言葉の意味を知らないとできない表現です。
私もこれぐらい語彙力があったらなぁ…と思いながら、今日も先輩に教えてもらった類語検索で、言葉を検索しています。
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